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ThreePEACE

MUROOKA HIROKI

インタビュー

Qヘアメイクを目指そうと思ったきっかけがあったら教えてください。

 中学生の頃、テレビドラマを見ていて、そこに出てくるアイドルや女優さんが作品や役柄によって雰囲気が全然違うことに気がついたんですよ。コケティッシュだったり、エレガントだったり、同一人物とは思えないくらい印象が変わることにものすごい衝撃を受けたんです。それから、ある日、クラスメイトがロングだった髪をバッサリ切って登校してきたんです。その時も、彼女が前日までとは別人になったような印象を受けて。そうこうしているうちに女性の表情をくるくる変えるヘアメイクのパワーにどんどん引き寄せられて行って、気付いたらいつか仕事にしたいと考えるようになっていました。高校に入学した頃にはさらにその思いは膨らみ、雑誌をめくっていて「このヘアメイク、おしゃれ」と思ったら、スタッフクレジットをチェックするのが習慣になったんです。いつか自分もこんな風になりたいという思いを胸に、高校卒業と同時に美容専門学校へ進学することを決めました。メディアで活躍したいなら上京するしかないと意を決して、地元である山形から東京へ。学生生活はバカみたいにたくさん遊びながらも授業は真剣に受けて。負けず嫌いな性格なので、いい意味で競争心を持ち、クラスメイトと切磋琢磨しながら技術を磨いていきました。

 

Q専門学校卒業後は、どんな仕事をされていたんですか?

都心のヘアサロンに就職しました。そこに5年弱勤めて、その後、専門学校でヘアメイクの講師をしたことも。今となっては仕事の糧となっていますが、当時は「俺、こんなことするためにヘアメイクの勉強をしてきたんだっけ?」という思いにかられ、講師をすっぱり退職。アルバイトで生計を立てながらヘアメイクのアシスタントを目指すことに決めたんです。そんな矢先、偶然「コマーシャルフォト」の求人欄で藤原美智子さんがアシスタントを募集しているのを発見。彼女に憧れて、著書をバイブルのように繰り返し読んでいたので「これは運命だ!」と思い、すぐさま応募しました。藤原さんの美に対する感性にもライフスタイルにもとても感銘を受けていたので「僕の居場所はここしかない」と思い、面接で熱い思いを語ったところ、晴れて採用していただける運びになりました。強い信念さえ持っていれば、人は誰でも「自分がここにいるべき場所」と思うところに自然と運んでいってもらえると実感した瞬間でもありましたね。デビューしてからも、この人に会いたい、この人と仕事がしてみたいと思ったら大抵実現できてきた。思いって、やっぱり届くんですよ。

 

Qアシスタント時代の思い出があったら教えてください。

 ヘアメイクのセンスだけでなく、人間性を心の底から尊敬しています。仕事をする背中もきちんと見せてくれたし、人がどうとか絶対口にしないんですよ。つい先日もお目にかかる機会があったんですが、デビューしてこんなに経った今でも「ちゃんとがんばってる?」と心配してくださって。その大きな愛に改めて感動しました。

 

Qヘアメイクとして初めての現場を覚えてますか?

 デビューは「with」のタイアップページで、2回目は「25ans」のメイク企画でしたね。その時のフォトグラファーが富田眞光さんで、8ページにも渡る美容企画で。緊張しつつもやりがいを感じて必死に頭を回転させ、手を動かしたことを今でも昨日のことのように覚えています。余談ですが、その時のテーマが「I LOVE ME MAKE UP」というもので、女の子がメイクで自分を好きになる感じがとてもチャーミングだった。今リバイバルしたら、素敵なんじゃないかなと、ふと思いました。

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Qこれまであらゆる現場を経験されてきたと思いますが、これから挑戦してみたい仕事はありますか?

テレビや雑誌における女優さんやタレントさんのヘアメイクはもちろん続けていきたいですが、アーティスティックな画作りも積極的にして行きたいですね。ヘアメイクを目指していた頃のピュアな視点に立ち返りつつ、キャリアとテクニックを積み重ねた今だからこそできる提案を形にしていきたい。それから、日本中の女性の可愛くなりたい気持ちを応援するお手伝いが少しでもできたらと思っています。

 

Qセミナーの仕事に対する想いをお聞かせください。

 今までと同様、積極的に参加していきたいと思っています。メイクって、毒にも薬にもなると思うんです。ちょっとしたサジ加減で人の印象を良くも悪くもガラリと変えてしまうからこそ、センスと同じくらいテクニックやメソッドが大切だと思うんですよ。たかがセミナー、されどセミナー。僕のレクチャーで人生が変わってしまうくらいキレイになる人をたくさん見てきたからこそやりがいを感じるし、決して手抜きはできない。一般の方で「20年同じメイクをし続けています」とおっしゃる方がいるんですが、それでは、表情が古ぼけてしまう。キレイになって自分に自信が持てると人は自然と輝けるのを僕は知っているからこそ、その時代に合うメイクを直に伝えていきたいですね。

 

Q室岡さんにとって、これが自分の強みだと思うことは何ですか?

 「これがいいからこうしなよ」と自分の考えや提案を押しつけるのではなく、自分が手がける方の気持ちに寄り添って、その現場ごとにベストを尽くす姿勢かな・・・。

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Qオフの日は何をして過ごしているんですか?

 体力作りの為にジムに通っています。体力はすべての基本ですからね(笑)

最近、フィールサイクルにも足を運ぶようになって。クラブみたいに音楽がガンガンかかった暗い室内でサイクリングエクササイズを行うんですが、最高にエキサイティング。ストレスの発散にもなりオススメですよ。

 

Qメイクのインスピレーションの源は何ですか?

自宅でゆったり過ごす時に、よく映画を観ます。クラシカルな物から、現代の物まで。映画はメイクのインスピレーションを運んできてくれることも多いので、とにかく沢山観ますね。バイブルが90年代に誰もが憧れたヘアメイクアップアーティスト、ケビン・オークインの本。ちょっとでも行き詰まりを感じた時は、必ず手に取る永遠のバイブル。ヘアメイクとしての初心に返れる大切な一冊なんです。

 

Q今だからこそしたいメイク提案はありますか?

 ここしばらく、段階的にナチュラルなメイクが良しとされてきた中で、突如、エッジの効いたメイクが出てきたり。メイクシーンはどんどんトレンドレスで自由なものになってきていますよね。そういう意味で、肌作りに焦点を当てたメイクを常に提案していきたいですね。みんな少しずつ分かり始めていると思うんですが、ベースメイクってすればするほど印象が老けるんですよ。いかにナチュラルにカバーするかが理想の肌になれるかなれないかの分かれ道だということに気づいてもらえたら、世の中にもっとに美人が増える気がします。それから、旬な色を制するものはキレイを制すると思うんです。今だったら、女性を象徴するシンボリックなカラーであるレッドなどを適度に取り入れて、女性に生まれてきたことをエンジョイしていただきたいです。メイクは女性にキレイの魔法をかける最強で最高のアイテム。メイクアップをする楽しさ、喜びを満喫した人からキレイのランクアップを図れるはずです。

 

室岡洋希

山形県出身。山野美容専門学校を卒業後、美容師としてサロンワークを経たあと、藤原美智子氏に師事し、メイクアップアーティストとして独立。女性誌のビューティページや広告、メイクアップセミナーの講師など、幅広く活躍。