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ThreePEACE

paku☆chan

インタビュー

2017年、メークのトレンドはどう変わると思いますか?

  これまではナチュラルメークが好まれてきましたが、この春はアイカラーを筆頭に、キラキラ輝くアイテムが増えました。質感に限らず、赤やブラウンといった深みのあるカラーが春でも多く、以前よりメーク感あふれるトレンドへ移行すると思います。それに伴い、メークで気をつけるべきポイントも、“トータルバランス”へ。以前は、どこかにポイントを置いたメークが主流でしたが、メーク感は増しつつ、全体を通して自然とまとまっている感じが「美しい」とされる時代が来るのではないでしょうか。

 

 そして、このトータルバランスを築くにあたってポイントとなるのが、“自分の素材を生かすこと”だと、私は考えています。そのために必要なのは、テクニックも理論も、自分のパーツや骨格を美しく見せるというメークの基本へ立ち返ることです。あえてラフに色づけしたり、パーツを無理に大きく演出する時代は終わり、口角と目尻を結んだ先に眉尻を設定したり、笑うと高くなるところにチークを入れたり、唇の輪郭をきちんととってからリップを塗ったり…etc. 自分の顔立ちに則った丁寧なメークが、これからは“旬の顔”を作ります。「この顔が今ドキで、みんなで目指しましょう!」といった、これまでのトレンドは終わると思います。

 

paku☆chan自身は、2017年にどんなメークを提案したいですか?

  もともと、かわいいだけじゃない女性像が好きで、好きなフレーズもずっと以前から「清く、あざとく、美しく」です(笑)。かわいい中にもハンサムだったり知的だったり、意外性に似たパンチをメークで演出したいタイプなんです。

 

 先ほどお話した自分の素材を生かしたメークは、そんな私の好みにもリンクしていて、『今年はこれまで以上に自分らしいメークが楽しめるのでは!?』と、ワクワクしています。なぜなら、パーツを一つずつ丁寧に強調していくこと(=自分の素材を生かしたメーク)は、内なる意志や個性、存在感を静かに主張する作業でもあるから。自分の素材を生かしながらパーツをきちんと作って“清い”顔立ちへ整えつつも、色や質感でかわいさや色気など、ほしいニュアンスを“あざとく”プラスする。その結果、周囲を魅了し、印象に残る“美しさ”が引き立つのだと思います。

 

 そのためにも注目しているテイストは、「包み込まれたツヤ」です。ファンデーションでもリップでも、この春はセミマットな質感が人気を集めています。ツヤはあるのに一枚の薄いヴェールでわざと覆い隠してる感じが、あざとい! オープンなツヤ感よりも繊細で気になり、周囲の探求心をかき立てる要素につながると思います。

 

最後に、2017年の目標を教えてください

  私はアーティスト名が不思議だから、提案するメークも「枠にハマる必要はないかな?」と以前から思っています。だから、今年は少しでも自分に“色”をつけられる一年にしたいですね。雑誌などを見て、「このメークはpaku⭐︎chanだ!」と思われたり、世の中を巻き込むようなメークブームを提案できたら幸せです。けれども、“女性をかわいく、キレイにする”というメークの基本も、絶対に忘れたくない。自分の考えは発信しつつも、独りよがりには決してならない、ちょっとオトナな一年を過ごしたいと思います。

 

 あとは、『何でもやりたい一年』ですね。私はアシスタント時代が長かったから、今は通常の3倍のペースで前進したいと、いつも考えています。いろんなことにトライすれば、めまぐるしく変わるメークのトレンドについていける情報網や感度の高さ、フットワークの軽さが自然と身につくと思うし、その積み重ねが今、私が求めている自身の“色”にもつながると思うから。仕事をこなすのではなく、考え抜いて取り組みたい。エネルギーを消耗しきってヘトヘトになることはわかっているけれど、その分、達成感や充実感はスゴイはず! 一人でも多くの方に、そんな全力投球を感じてもらえる仕事や作品が生み出せるよう、頑張りたいです。

 

 

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−子供の頃からヘア&メイクになろうと決めていたんですか?

それが、そうでもないんです(笑)。実は私、ヘア&メイクになる前は歯科衛生士の仕事をしていたんですよ。子供の頃、全く虫歯のない歯の健康優良児で、中学生の時に歯科検診で歯がキレイな子として表彰されたことがあって。

それがすごくうれしくて、自然と、何か歯に関わる仕事に就こうと考えるようになったんです。専門の短大に2年通って、歯医者さんに就職して。就職してからも毎日それなりに充実していたんですが、いつも頭の片隅でヘア&メイクという仕事が気になってはいたんですよね。

 

−ヘア&メイクの仕事にも、もともと興味はあったのでしょうか?

はい。高校生の時、学園祭でコスプレメイクをする機会があったんですが、それがものすごく楽しかったんです。ソフトボール部に入っていたのでそれまでは化粧っ気のない毎日を送っていたのですが、その日をきっかけにデパートのコスメカウンターに行って新作コスメをチェックしたり、美容部員さんにメイクをしてもらったりするようになって、どんどん興味が湧いてきて。そのときはすでに歯科衛生士になると決めてはいたんですが、「いつかヘア&メイクの仕事もしてみたいな」という思いも並行してありました。

 

−その後、どのようにヘア&メイクへの転身をはかったのですか?

勤務していた歯科医を丸2年で退職して、東京にあるスクールに通いました。そこでスキンケアやメイクの基礎を学んで、その後も専門学校に入学するか悩んだのですが、知人の「講義を受けるよりも現場で経験を積んだ方がいい」というアドバイスを受けて、社会に飛び出してみることにしたんです。

別の知人の紹介でブライダルのヘア&メイクのお仕事に就かせてもらうことになりました。そこでお仕事をさせていただいていたら、プレ花嫁の皆さんが「こんなヘア&メイクにしてください」と見せてくれる作品のクレジットが黒田啓蔵さんのものばかりだということに気がついて。せっかくヘア&メイクになるなら雑誌のお仕事がしてみたかったので、すぐに履歴書と手紙をスリーピースに送ったんです。

ラッキーなことに面接に呼んでいただいたのは良かったんですが、当時の私の認識では、面接はスーツでビシっと臨むものというイメージで。気合いを入れてリクルートスーツで面接に行ったら、会場にいる人はものすごくおしゃれなコーディネートをしていて。「しまった!」と思いましたね(笑)。

あの時のことを思い出すと、今でも変な汗をかいてしまいます。それでも必死に熱意を伝えたら、その気持ちを受け取ってもらえたのか、数日後にお試し採用のご連絡をいただいたんです。ついに夢への第一歩が始まると思って、うれしかったですね。

 

−アシスタントとして初めての現場のことを覚えていますか?

もちろんです。タレントさんのストッキングのパッケージの撮影が私のアシスタントデビューでした。スタジオのセットにも圧倒されましたが、それより、とにかく、右も左もわからない状態で「動かなきゃ!」という気持ちでいっぱいでした。そのあと、すぐに黒田さんのアシスタントとして正式に採用していただいたのですが、アシスタント業だけはどんなに経験を積んでも慣れることはなかったですね。

もちろん、効率や手際はどんどん良くなっていったと思いますし、ヘア&メイクに関する知識は増えていきましたが、100点満点なんてないんですよ。「あそこであれを差し出せばよかったな」とか、どこか一つは反省点が出てきてしまって。それがやりがいでもあったんですけど。よく、「アシスタント時代は大変だった?」と聞かれるのですが、そんなことはちっともなかったです。

むしろ、勉強になることばかりで。私、今でもスタジオに搬入するメイク道具が多い方なんですが、それも黒田さんの背中を見て真似させていただいていることで。前日、どんなにシュミレーションをしてからメイクルームに入っても、衣装やその日の撮影の雰囲気で突然、アイデアが降りてくることがあるんですよ。でも、そのときに必要なアイテムを持ちわせていないと、そのメイクはできないじゃないですか。荷物の重さは“いつでもベストを尽くす”という意気込みの表れでもあるんです。

 

−黒田さんの言葉で今でも心に残っていることはありますか?

「いつでも謙虚でいなさい」という言葉は自分の中で何度反芻したかわかりません。たくさんの選択肢の中から選んでいただき、その現場に呼んでいただいていると思うと、すべての現場が奇跡みたいにありがたいです。黒田さんは口ぐせのように「ありがたいね」と口にされていたことも、とても印象に残っています。

 

−ご自身のメイクの強みはどんなところだと思いますか?

正直、まだまだ発展途上で、これから自分らしさを作り上げていく段階ではあると思うのですが、ハッピー感のある雰囲気のメイクやキャッチーな色使いにはちょっとだけ自信があります。リップひとつとっても塗り方や仕上がりの可能性は無限大。枠にとらわれないで楽しんだ方が、メイクは絶対に可愛くなると思うです。

日常生活では必ずファッションとリンクしてくるものだと思うので、トータルバンランスでおしゃれなヘア&メイクをどんどん提案していきたいです。もともとお洋服が大好きなこともあり、ファッション誌のお仕事はいつも楽しいですね。

 

−メイクのインスピレーションはどこから湧いてきますか?

街を歩くときはいつでもアンテナをピンと張っています。例えば、渋谷や原宿で可愛い女の子とすれ違ったら、その子の何に惹かれたのか考えてみたりします。それをヒントに次の仕事のメイクを構築することもよくありますよ。映画や写真集も感性を刺激してくれるのでよく参考にしますが、“リアル”にキャッチーな光景が一番インスピレーションを運んできてくれる気がします。SNSの中だけではわからないことが、現実の世界には星の数ほどあると思うんですよね。

 

−と言うことは、オフの日はよく街歩きをするんですか?

そうですね。でも、その前に必ず部屋の掃除をします。半日かけて、徹底的に。掃除って、私にとったらもう趣味なんですよ(笑)。掃除機は毎日かけるんですが、仕事がある日はなかなか水回りまで手が回らなかったりするじゃないですか。だから、普段は手が届かないところをピッカピカにするんです。

そうして部屋も心もスッキリしたら、ようやく街に繰り出します。渋谷や代官山をプラプラすることが多いですね。古着屋さんをめぐるって決めたときは、吉祥寺や下北沢をぐるぐるして、夜は友達とごはん。決まったメンバー数人で気になるお店に集まります。タイ料理、お肉、創作和食などなどジャンルはその時によってバラバラなんですが、素の自分に戻れる大切なひとときです。

−スポーツはあまりされないんですか?

学生の頃はソフトボール部に入っていたし、マリンスポーツも好きなんですが、最近はほとんどしないですね。ホットヨガや水泳くらい。モデルさんに触れた時「気持ちいい」と思ってもらえるふかふかの手でいたいので、なるべく手に負担のかからない範囲で身体を動かすようにしています。

最近、トランポリンをすると身体の歪みが治るという話を聞いて、挑戦してみようかなと思ってます。体調を整えることはのびのび働くことにもつながるので。

 

−ヘア&メイクとして今後挑戦したいことはありますか?

雑誌もTVも、ジャンルを絞ったりせずに、どんなことにも挑戦してみたいです。いつか自分のヘア&メイクで雑誌のカバーを飾れる日を目標に、日々を積み重ねていけたらと思います。よろしくお願いいたします。

 

paku☆chan

2015年にデビュー。センスの光るキャッチーなメイクで続々とファンを増やし、ファッション誌やビューティ誌で活躍。明るい人柄でタレントからのオファーも多数。神奈川県出身のシティガール。