優しい気持ち
晴天
気持ちの良い一日のスタートです。
いつも通りに渋谷から赤いバスに乗って代官山まで向かいます。
右側の前から二番目 好きな席が空いてました。
私の前は私学に通ってるのか、黒いしっかりした帽子をかぶり、大きなランドセルに制服の男の子。
子供新聞らしき記事を丁寧に折りたたみながら真剣に読み込んでる様子。
二年生くらいかな。
バスはゆっくり走り出しました。
二つ目のバス停。
お母さんと幼稚園生らしき小さい子供が乗ってきました。
『あっ』
帽子の男の子はその親子を見て席を譲ろうとしてすぐに立ち上がりました。
本当にすぐに。
でも、親子は後ろの席へ。
気が付いてない。
だって帽子の男の子はまだ小さくて可愛い小学生。
帽子の男の子は。。。なんか、ちょっと恥ずかしそうな、しくじった感、『えっ。僕。立ってるよ』
座るに座れない感じで。元に戻れない。席。だって立っちゃったの。
そこで、二番目の席の私と目があうと『見てたの??』と言わんばかりの表情。
そう、恥ずかしくなっちゃってるのよね。せっかく席をどうぞと言いたかったのに、僕。
私はにっこり笑って『偉いな〜』と褒めてあげました。
帽子の男の子もにっこり。
普通の事をやっただけだよね。
誰かの役に立ちたいと。
にっこりしてバスを降りて行きました。